AI導入補助金(新:デジタル化・AI導入補助金2026)とは?枠別補助額とツール例、申請の流れ

「AI-OCRの見積りが80万円。これ、補助金で安くならないのか。」
「調べたらAI導入補助金と出てくるのに、公式サイトにその名前がない。」
導入したいツールは決まっているのに、どの制度を見ればいいのか分からず、本当に申請できるのか不安になることもあるでしょう。
この記事では、AI導入補助金における5つの申請枠別で補助額・補助率を整理します。
対象になるAIツールや実際の経費の具体例、IT導入支援事業者との申請の流れ、も掲載しました。読み終えたときに、自社がどの枠でいくら受け取れるかを判断できるでしょう。
AI導入補助金は、登録ツールや交付決定前発注のルールなど条件が合わず、使えない・使っても自己負担が重いケースも少なくありません。
竹原事務所ではデジタル化・AI導入補助金に加え、多くの補助金の公募情報をリアルタイムで追いかけています。実際、別の制度のほうが得になるケースもあります。
自社に合う制度の切り分けは、株式会社竹原事務所のWebサイトのお問い合わせから、ぜひ一度ご相談ください。
デジタル化・AI導入補助金(AI導入補助金)とは

デジタル化・AI導入補助金(正式名称:中小企業デジタル化・AI導入支援事業)は、中小企業・小規模事業者がITツール・AIツールを導入する費用の一部を国が負担する制度で、補助率は枠によって1/2〜4/5、上限は通常枠で450万円です。
申請時には、導入するツールで社内のどの業務プロセスがどれだけ改善するのかを示す必要があり、交付を受けたあとは最長3年間、その達成状況を事務局に報告する義務があります。
課題や目的が曖昧なままITツールの提供事業者へ相談すると、要件の整理やツールの選定に時間がかかり、申請期限までに準備が整わない可能性があります。
IT導入補助金から「デジタル化・AI導入補助金2026」へ
IT導入補助金2025制度は、終了しています。2026年からは「中小企業向け・IT導入支援事業者経由・通常枠とインボイス枠」にそのまま引き継がれています。
2026年度からの実質的な変更点は3つです。
- AI機能を持つツールの位置づけが明確になった。公式のITツール検索でAI機能の有無の絞り込みが可能。
- 2回目以降の申請者に要件が増えた。IT導入補助金2022〜2025で交付決定を受けた事業者は、賃上げを含む3年間の事業計画の策定と実行が申請要件に。
- 加点メニューが増えた。「デジタル化セカンドオピニオン」の面談完了が、3次締切分から加点項目に加わった。
検索窓に「AI導入補助金」と打つ人が多いため、支援機関やベンダーの記事もその通称で書かれているケースが大半です。
ただし、GビズIDや交付申請の画面、社内の決裁書には正式名称の「デジタル化・AI導入補助金2026」を使ってください。「AI導入補助金」で検索しても、公式の公募要領には行き着きません。
デジタル化・AI導入補助金5つの申請枠の補助額と補助率

デジタル化・AI導入補助金2026の申請枠は5つあり、選ぶ基準は「何を導入するか」ではなく「何のために導入するか」です。
枠は導入目的だけで決まるのではなく、導入する登録ITツールの機能・分類が各枠の要件を満たすかで決まります。また、補助額は「経費×補助率」で決まり、その上に枠ごとの上限がかぶさります。
AI-OCRを導入する場合も、インボイス枠を使うには、登録ツールがインボイス対応類型の対象要件を満たしている必要があるため確認が必要です。
| 項目 | 通常枠 | インボイス枠(インボイス対応類型) | インボイス枠(電子取引類型) | セキュリティ対策推進枠 | 複数者連携デジタル化・AI導入枠 |
| 何のための枠か | 業務プロセスの生産性向上全般 | インボイス制度対応 | 取引先へのツール無償提供 | サイバー攻撃対策 | 商店街・団体などの面での導入 |
| 補助額 | 5万円〜450万円 | ソフト〜350万円/PC・タブレット〜10万円/レジ・券売機〜20万円 | 〜350万円 | 5万円〜150万円 | 合計〜3,000万円 |
| 補助率 | 1/2以内(最低賃金近傍は2/3以内) | ソフトは3/4または2/3、ハードは1/2以内 | 2/3以内(大企業は1/2以内) | 1/2以内(小規模事業者は2/3以内) | 2/3以内(経費区分により異なる) |
| 向いている事業者 | AIツール・基幹システムを入れたい事業者 | 会計・受発注・決済まわりを入れ替える事業者 | 発注側として取引先のデジタル化を進める事業者 | 取引先からセキュリティ対策を求められている事業者 | 商店街組合・業界団体・サプライチェーンの幹事企業 |
単独で自社のITを入れる場合は通常枠またはインボイス対応類型、取引先への提供が中心なら電子取引類型、複数事業者連携なら複数者連携枠、セキュリティ専用の導入はセキュリティ対策推進枠に該当するケースが多いです。
締切・加点・要件は回次で変わるため、申請前に事業スケジュールと公募要領もあわせて確認してください。
通常枠
通常枠は、補助額5万円から450万円であり、業務プロセスの数に応じて補助額が変わります。補助率は、原則1/2以内です。補助率が2/3に上がる「最低賃金近傍」の要件は、雇用している従業員の賃金水準で決まります。
具体的には下記の通りです。
| 区分 | 補助額 | 補助率 |
| 業務プロセス1つ以上(1〜3プロセス) | 5万円〜150万円未満 | 1/2以内 |
| 業務プロセス4つ以上 | 150万円〜450万円以下 | 1/2以内 |
| 最低賃金近傍の事業者(要件を満たす場合) | 同上 | 2/3以内 |
最低賃金近傍の条件は、2024年10月から2025年9月までの期間のうち、3か月以上、全従業員の30%以上が「地域別最低賃金以上かつ改定後の最低賃金未満」で雇われていたことです。飲食・小売・介護など、パート・アルバイトが多く、時給が最低賃金付近の従業員が一定数いる事業者は、該当しやすいことがあります。パート比率が高いだけでは足りないので、賃金台帳で人数・時給・該当月を確認してください。
注意点として、汎用ツール・自動化ツール・分析ツールだけでは、通常枠に単独で申請できません。AI議事録ツールやチャットボットは、この「汎用・自動化・分析ツール」に分類されることが多いからです
AI議事録を入れたいなら、会計や受発注などの業務プロセスを担う登録ツールと組み合わせる前提で見積りを取ってください。単体で進めると、ベンダーとの打ち合わせで設計をやり直すことになります。
インボイス対応類型
インボイス対応類型は、申請する会社自身の店舗・事務所をインボイス制度に対応させるための枠です。取引先にツールを無償提供する「電子取引類型」や、複数店舗・団体が代表者1人でまとめる「複数者連携枠」とは異なります。
インボイス対応類型では以下が対象になります。
| 対象 | 補助額 | 補助率 |
| ソフトウェア(機能が1つのみの場合) | 〜50万円 | 3/4以内(小規模事業者は4/5以内) |
| ソフトウェア(機能が複数) | 〜350万円 | 50万円以下の部分は3/4以内(小規模事業者4/5以内)、50万円超の部分は2/3以内 |
| PC・タブレット・プリンタ等 | 〜10万円 | 1/2以内 |
| レジ・券売機等 | 〜20万円 | 1/2以内 |
補助率はソフト部分で3/4以内、小規模事業者なら4/5以内まで上がります。
その一方で、ハードは上限が低く設定されています。PC・タブレット等は10万円まで、レジ・券売機等は20万円まで、いずれも補助率1/2以内です。備品をまとめて入れ替える計画には向かないので、レジ1台・タブレット数台の規模で試算しましょう。
電子取引類型
電子取引類型は、自社のためではなく取引先のデジタル化を引き受けるための枠です。補助額は最大350万円、クラウド利用料は最大2年分が対象になります。
| 対象 | 補助額 | 補助率 |
| クラウド利用料(最大2年分) | 〜350万円 | 2/3以内(申請者が大企業の場合は1/2以内) |
条件は、発注側の企業がインボイス対応のツールを導入し、取引先である中小企業・小規模事業者にそのツールを無償で提供することです。
発注側が大企業でも申請でき、その場合の補助率は1/2以内に下がります。
取引先に同じツールを使ってもらう必要があるため、先に取引先の同意を取ってから枠を決めてください。
セキュリティ対策推進枠
セキュリティ対策推進枠は、補助額5万円から150万円、サービス利用料を最大2年分補助します。月1.5万円のサービスなら2年で36万円、その1/2で18万円です。
対象になるのは、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に載っているサービスです。そのうち、IT導入支援事業者が提供し、かつ事務局に事前登録されたものに限られます。
リストと事前登録という2つの関門があるため、検討はサービス選びから始まります。
取引先から「セキュリティ対策の実施状況を出してほしい」と言われた場合も、手順は同じです。お助け隊サービスリストで要件に合うサービスを探し、公式のITツール検索で登録済みか確認してから、IT導入支援事業者に見積りを依頼してください。
複数者連携デジタル化・AI導入枠
複数者連携デジタル化・AI導入枠は、商店街やサプライチェーンなど、業務上のつながりがある複数の事業者が連携してITツールを導入するための申請枠です。グループ構成員は10者以上が要件で、代表事業者が申請手続きを取りまとめます。
補助対象経費である、基盤導入経費+消費動向等分析経費の上限が3,000万円です。人数を増やしても補助が無限に伸びるわけではなく、基盤導入経費と消費動向等分析経費を合わせた補助上限3,000万円など、金額の上限で規模が頭打ちになります。
これとは別に、事務費・専門家費は最大200万円と定められています。具体的な補助対象は、各事業者が導入する会計・受発注・決済ソフトやPOSレジのほか、地域全体の人流や購買データを分析するAIカメラ・分析システムなどが含まれます。
| 対象経費 | 補助額 | 補助率 |
| 基盤導入経費 | 〜3000万円 | ソフトウェア:50万円以下の部分は3/4以内(小規模事業者4/5以内)、50万円超の部分は2/3以内
PC・タブレット・プリンタ等:1/2以内 |
| 消費動向等分析経費 | 〜50万円 × グループ構成員数 | 2/3以内 |
| 事務費・専門家経費 | 〜200万円(補助対象経費合計の10%以内) | 2/3以内 |
参加店舗数や契約形態など、回次で変わる細部は公募要領と複数者連携枠の案内で確認してください。
導入例別の補助額シミュレーション(450万円上限のケース含む)

以下は公表されている補助率・上限から計算した試算です。
| ケース | 導入内容と経費 | 枠・補助率 | 補助額 | 自己負担 |
| ① 士業事務所(従業員6名) | AI-OCR+会計ソフト 2年分で60万円 | 通常枠1プロセス・1/2 | 30万円 | 30万円 |
| ② 製造業(従業員40名) | 基幹システム+AI在庫予測+AI議事録など計1,000万円(4プロセス以上) | 通常枠・1/2 | 450万円(上限) | 550万円 |
| ③ 介護事業者(パート比率が高い) | 記録システム+シフト管理+AI音声入力 計675万円(4プロセス以上) | 通常枠・最低賃金近傍2/3 | 450万円(上限) | 225万円 |
| ④ 飲食店(小規模事業者) | 会計・受発注ソフト40万円+タブレット12万円+券売機45万円 | インボイス対応類型(ソフト4/5・ハード1/2) | 58万円(32万+6万+20万) | 39万円 |
| ⑤ 建設業(従業員15名) | お助け隊サービス 月1.5万円×24か月=36万円 | セキュリティ対策推進枠・1/2 | 18万円 | 18万円 |
ケース②と③を並べると、効く変数がはっきりします。経費は③のほうが325万円少ないのに、受け取る補助額は同じ450万円です。補助率が1/2から2/3に上がるだけで、自己負担は550万円から225万円に下がります。
上限450万円に届かせるには、補助率1/2なら900万円の投資が必要です。「最大450万円」は、ほとんどの中小企業にとって実際の受取額ではありません。
ケース④で券売機が「45万円の1/2=22.5万円」ではなく20万円になっているのは、レジ・券売機の上限が20万円だからです。
自社の見積書を①〜⑤のどれに近いかで当てはめ、補助率を掛けてから上限で頭を打つか確認してください。上限に届かないなら、投資額を増やすより補助率が高い枠を探すほうがよいでしょう。
受け取れる補助額を大きくしたい場合は、投資総額だけでなく、補助金の選び方や申請枠・補助率の適用条件・見積の組み方まで、交付申請前の設計が結果を左右します。ケース②と③のように、同じ450万円の上限でも自己負担が大きく変わるほか、ITツール中心の投資が数百万円を超える場合は、省力化投資補助金など別制度のほうが上限が大きいこともあります。
見積書と導入予定時期をご用意いただければ、デジタル化・AI導入補助金に限らず、現在公募中の制度を前提に、試算と制度の切り分けをご案内いたします。お気軽に株式会社竹原事務所のWebサイトのお問い合わせフォームよりご連絡ください。
対象になるITツール・AIツールの例

対象になるのは、IT導入支援事業者が事務局に事前登録したツールだけです。市販のソフトを自分で買ってきて領収書を出す形式だと対象外になります。
対象になりうるAIツールの例
2026年からAI機能を持つツールの位置づけが明確になり、登録ツールとして次のようなものが並んでいます。
- AI-OCR:請求書・納品書の読み取り。経理の入力作業を置き換える。
- AI議事録・音声文字起こし:会議の記録作成。汎用・自動化・分析ツールに分類されることが多い。
- AIチャットボット:問い合わせの一次対応。顧客対応プロセスを担う。
- AI需要予測・在庫最適化:発注量の算出。調達・在庫プロセスに紐づく。
- AI営業支援:提案書やメール文案の生成、商談記録の要約。
- 生成AIを組み込んだ業務システム:会計・人事・在庫などの既存システムにAI機能が載ったもの。
審査で通しやすいのは、工数で語れるツールです。AI-OCRなら「請求書の入力に月20時間かけていた作業が月4時間になる」と書けます。審査は労働生産性の向上を見るため、削減時間を数字で出せるツールほど計画書が作りやすくなります。
導入候補が複数あるなら、月あたりの削減時間を試算して、数字が大きい順に並べてから枠を決めてください。
ChatGPTなどの生成AIは対象になるのか
ChatGPT Plusを個人契約して、その利用料を後から補助対象にすることはできません。OpenAIと直接契約した費用も対象外です。補助対象になるのは次の3つの形です。
- IT導入支援事業者が登録している法人向けプラン(ChatGPT関連でも、登録ITツールとして掲載され、登録支援事業者から導入するものに限る)を、その支援事業者を通して契約する
- 支援事業者が生成AIを組み込んで登録した業務システムを導入する
- 法人向けの生成AI活用サービス(ラッパーサービス)として登録されたものを選ぶ
登録されているChatGPT関連ツールの多くは「汎用・自動化・分析ツール」に分類されるため、この分類だけでは通常枠に単独申請できません。会計・顧客対応・総務などの業務プロセスを担う登録ツールとセットで申請する設計になります。
先に改善する業務プロセスを1つ決めて、そのプロセスの登録ツールとセットで組みましょう。
公式ITツール検索のAI機能絞り込み
対象かどうかを判定できるのは、公式サイトのITツール検索だけです(ITツール検索)。
2026年からAI機能の有無で絞り込めるようになりました。検索結果には、そのツールを提供しているIT導入支援事業者名も表示されます。
入れたいツールが検索に出てこなければ、その時点で別のツールを探すか、別の制度に切り替える判断をおすすめします。
デジタル化・AI導入補助金を申請できる対象者

デジタル化・AI導入補助金を申請できる対象は、日本国内で事業を営む中小企業・小規模事業者・個人事業主です。判定するのは業種ごとの資本金と従業員数で、どちらか一方を満たしていれば中小企業に当てはまります。
中小企業・小規模事業者・個人事業主
| 業種 | 資本金 | 常勤従業員数 |
| 製造業・建設業・運輸業 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| サービス業(下記を除く) | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
| ソフトウェア業・情報処理サービス業 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 旅館業 | 5,000万円以下 | 200人以下 |
小規模事業者の区分は従業員数で決まります。商業・サービス業は5人以下、製造業・建設業などは20人以下です。この区分に入ると、インボイス対応類型のソフト補助率が4/5、セキュリティ対策推進枠が2/3に上がります。
個人事業主も対象です。申請のときに出すのは、本人確認書類と所得税の納税証明書、確定申告書の控え、そして青色申告決算書または収支内訳書になります。逆に言えば、確定申告の実績がない開業直後は申請が難しくなります。
自社の資本金と従業員数を表に当てて、小規模事業者に入るかどうかまで確認してください。入るなら補助率が上がるため、枠の選択肢が変わります。医療法人・社会福祉法人・学校法人などの扱いは回次ごとに条件が付くので、公募要領で確認が必要です。
対象外・注意が必要なケース
申請そのものができない、あるいは費用が対象から外れるケースは次の5つです。
- 大企業・みなし大企業: 大企業の出資比率が一定以上の法人(みなし大企業)は対象外
- 交付決定前の発注・契約: 交付決定通知を受け取る前に発注書や契約書を出すと、その経費は補助されない
- ツールの直接契約: ベンダーと自社だけで契約した費用は対象外
- 過去に導入したツールとの機能重複: IT導入補助金2024・2025で交付決定を受けたツールと業務プロセスが重なる申請は減点。完全に一致する場合は不採択
- 賃上げ目標の未達履歴: 過去に賃上げ加点で申請して目標を達成していない場合、正当な理由がなければ減点
禁止なのは交付決定前の契約・発注です。社内稟議、見積取得、比較検討まで禁じられているわけではありません。
スマートレジの事前着手制度(交付決定前発注の例外)
事前着手制度は、2027年4月の消費税率引き下げにレジを間に合わせるため、飲食店・小売店向けに設けられた国の特例です。事業者が2026年9月15日以降に、補助対象となるスマートレジの導入やPOSレジ等の改修を行い、のちに補助金を申請できる措置です。
申請受付は2027年1月頃開始予定で、詳細は事務局ホームページで後日公表される公募要領で確定します。
通常は「申請→国のOK(交付決定)→レジ購入」の順で、OKより前に買ったレジは原則対象外です。事前着手だけ、2026年9月15日以降に登録対象のスマートレジ導入・POS改修を先に進め、2027年1月頃開始予定の受付から後で申請できます。
スマートレジの事前着手制度の押さえるべきポイントは以下の3つです。
- 対象は登録スマートレジ・POS改修のみ(会計ソフト単体・AI-OCRなどレジ以外は不可)
- 着手は2026年9月15日以降。それより前の契約・支払いは対象外になりやすい
- 採択は保証されない。見積〜振込まで日付の分かる書類を保管する
通常の締切申請と事前着手は別ルートです。補助額・率の確定値は後日公表の公募要領で確認してください。
向いている/別制度を先に見るべきケース
制度が向いているケースは以下の4つです。
- 導入したいツールが公式のITツール検索に登録されている
- 改善したい業務プロセスが決まっていて、削減時間を数字で出せる
- 交付決定を待ってから発注できるスケジュールの余裕がある
- 補助金の入金までの数か月、自己資金で立て替えられる
別の制度を先に見たほうがよいケースもいくつかあるので押さえておきましょう。
- 機械・設備を入れたい: ソフトが主目的でないなら、中小企業省力化投資補助金やものづくり補助金のほうが上限が大きくなります
- 販促・チラシ・ホームページの費用も一緒に見たい: 小規模事業者なら持続化補助金の対象範囲と比べる価値があります
- 入れたいツールが登録されていない: この制度では対象になりません
- 今月中に発注したい: 交付決定前の発注は対象外なので、この制度は間に合いません
急いで発注する必要があるなら、補助金を待たずに投資したほうが機会損失は小さくなります。
上の8項目を上から順に自社の状況を照らし合わせてください。別制度の事例4つの中で1つでも当たるなら、この制度を掘るより先に他制度と比較したほうが早く進みます。
AI導入補助金はIT導入支援事業者と一緒に申請する

この制度が他の補助金といちばん違うのは、申請の形です。自社だけでは手続きが始まりません。
申請者だけでは申請できない
交付申請は、申請者(中小企業・小規模事業者)とIT導入支援事業者が共同で出します。支援事業者が導入するITツールの情報と費用を登録し、申請者は自社の情報と事業計画を入れる、という分担です。
支援事業者が見つからない限り、申請画面にすら入れません。「とりあえず申請してからベンダーを探す」という順番は取れない制度です。
ツール選定とベンダー選定を、申請の前段として1つの工程にまとめてください。
IT導入支援事業者の探し方と招待の仕組み
探し方は2つあります。
- 公式サイトのITツール検索から逆引きする: 導入したいツールを検索し、そのツールを提供している支援事業者を見つける
- 公式のIT導入支援事業者検索を使う: 地域や取扱ツールで支援事業者を探す
契約先のベンダーが既に決まっているなら、そのベンダーに「デジタル化・AI導入補助金の支援事業者登録をしていますか」と聞くのが最短です。登録していなければ、そのベンダーからの導入は補助対象になりません。
手続きは、以下のステップで進めます。
- 支援事業者を選定して相談する
- 支援事業者から申請マイページへの招待メールが届く
- 申請者がマイページを開設し、自社情報と事業計画を入力する
- 支援事業者がツール情報・費用を入力する
- 申請者が内容を確認して提出する
招待メールが届かないと先に進めません。ベンダーに相談する時点で「招待メールをいつ出してもらえるか」を日付で確認してください。
デジタル化・AI導入補助金の申請の流れと公募スケジュール

締切から逆算すると、動き出しは締切の1〜2か月前になります。デジタル化・AI導入補助金の申請の流れを解説します。
締切から交付決定までは約5〜6週間、交付決定から実績報告期限までは約5〜6か月です。この期間内に導入と支払いを終える必要があります。
これらをよりスムーズに進めるために実施すべきことについて解説します。
GビズIDプライム・SECURITY ACTIONを先に済ませる
申請の前提として、次の2つを済ませておきます。
【GビズIDプライムアカウント】
法人・個人事業主が行政手続きに使う共通のIDです。取得ルートで所要日数が変わります。マイナンバーカードを使うオンライン申請なら即日〜1営業日、印鑑証明書(個人事業主は印鑑登録証明書)を郵送する書類申請は最大で1か月です。補助金の公募が集中する時期は、さらに遅れます。
【SECURITY ACTION の自己宣言】
IPAが実施する情報セキュリティ対策の自己宣言制度です。「★一つ星」または「★★二つ星」の宣言が申請要件になります。宣言そのものはオンラインで完結します。
申請の流れ
申請から採択・実行、受け取りまでには、大きく分けて12ステップあります。
この12ステップを社内の担当者名と期日付きの表に落としてください。とくにGビズID取得・招待受領・交付決定通知は自社の努力では早められない工程です。
- 公募要領を読み、申請する枠を決める
- GビズIDプライムを取得する(最優先)
- SECURITY ACTION を自己宣言する
- IT導入支援事業者とツールを選定する
- 支援事業者から申請マイページへの招待を受ける
- 事業計画(労働生産性の向上目標、必要な場合は賃上げ計画)を作成して入力する
- 交付申請を提出する
- 交付決定通知を受け取る
- 決定後に契約・発注・支払いを行い、ツールを導入する
- 実績報告を提出する
- 補助金が入金される
- 効果報告を提出する(最長3年間)
交付決定通知を受け取る前に契約・発注・支払いに進むと、その経費は補助対象から外れます。この順番が制度の要です。
デジタル化・AI導入補助金審査の加点要件・減点措置
採択における加点項目は次のとおりです。
| ツールの選び方でつく加点 | 事前の取り組みでつく加点 | 経営の取り組みでつく加点 |
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減点・不採択になる要素も下記にまとめます。
- IT導入補助金2022〜2025で交付決定を受けた履歴がある
- 2026年のインボイス枠で申請中、または交付決定を受けている
- 過去に導入したツールと同一機能を重複して導入する
- 2024年・2025年の交付決定ツールと業務プロセスが重複する(完全一致は不採択)
- 過去の賃上げ加点の目標が正当な理由なく未達
面談や診断ツールの実施には日数がかかります。
加点を取りにいくなら、締切の3〜4週間前までに面談と診断の予約を入れておく、あるいは次回の公募に向けて準備を行うことを推奨します。
また、ツール選定の加点は見積り段階で決まるため、ベンダーとの初回打ち合わせで「クラウド製品か」「AI機能ありで登録されているか」を確認しましょう。
AI導入補助金の枠選びと締切の逆算に迷ったら竹原事務所にご相談ください

AI導入補助金申請のために動き出す順番はこの3つです。
- GビズIDプライムを申請する。マイナンバーカードでのオンライン申請なら即日〜1営業日、書類郵送なら最大1ヶ月。枠を検討するより先に手続きを始める
- 公式のITツール検索で、入れたいツールが登録されているか確認する。登録がなければ、この制度では対象になりません
- 交付決定まで発注しない。ここを守れないと、他をすべて揃えても補助金はゼロになります
加点のための面談や診断には3〜4週間かかるため、7次を狙う場合でも9月中に動き出すかどうかで採択の確率が変わります。
採択後は最長3年間、生産性と賃上げの達成状況を報告し続けます。目標が未達なら返還を求められる場面もあります。導入して終わりではなく、3年使う計画として設計してください。
株式会社竹原事務所は大阪府茨木市を拠点に行政書士の立場で補助金の支援を行っています。
製造業や建設業を中心としつつ、企業のDX化・AX化に関する補助金の支援に強みがあるため、AI導入補助金を使いたい方や、AI導入補助金以上に良い補助金を探している場合は、ぜひ一度ご相談ください。









